2011年 12月 25日
12・25 ラグビー大学選手権2回戦対関東学院戦を観戦した! |
12月25日、秩父宮で大学選手権2回戦早稲田対関東学院を観戦した。試合は28:26で惜敗し、正月2日の準決勝進出を逃すこととなった。最近では2009年度シーズン以来である。
試合終了後、バックスタンドに挨拶するフィフティーン
試合は、早稲田が開始早々から落ち着いたプレーでボールキープし、関東陣で3回のPKを得て、2つのPGで6:0とリードする展開だったが、関東BKの高い位置での鋭いタックルで早稲田のゲインを許さない防御線を突破できずにトライが奪えない。関東はしっかりとした防御態勢から正確なキックで陣地をゲインし、5メートルラインのモールから持ち出されポスト下にトライされ、逆転を許す。その後も関東BKのボール廻しに「合わせるだけの防御」を繰り返し、簡単に左右の両隅にきれいに連続トライされて難しいコンバージョンも決められ21:6で前半を折り返した。
後半は、辻監督の意図が明確なゲームで始まる。前半関東がやっていた高い位置のタックルを意図した早い出足で関東を圧倒し、早稲田らしい展開となった。PKを得てPGを決め、追撃を開始する。早稲田は7分モールサイドから抜け出しゴール下にトライ、その直後にキックパスから駆け抜けてトライを重ね、21:21の同点に追いついた。しかし後半20分過ぎに西橋選手(SH)が危険なタックルとの認定をうけ、10分間のシンビン退場となった。劣勢の中を頑張ったが、27分右スクラムモールサイドから持ち出されてトライされ、28:21とリードを許す。36分キックパスでトライを奪うもコンバージョンに失敗しその数分後に試合終了のホーンが鳴り万事休すの敗戦となった。
試合を振り替えて、いくつか、感じたことを書き留めておきたい。
1)早稲田は、関東学院の「対早稲田戦への思い」を受け止めていなかったと思う。関東に「早稲田戦」に起死回生を狙う執念を感じた。早稲田は、「勝ちに」いくこと、つまり「勝てる」との判断から、安易な方法を選んだ。
2)それは、最初からPGを狙うショットを選択したこと、ボールを廻さずハイパントを多用したこと、相手に対する正面からのタックルをしなかったこと、簡単に相手に抜かれるゲインを許したことなどに現れたと思う。
3)後半のロッカールームでの監督とキャプテンからの指示は明確だったと思う。「ゲインではなく、タックルを!」「合わせるのでなく、対面を倒すのだと」。高いポジションで相手を捉え、確実に仕留めること。この象徴的なシーンが、中づる選手(14)の相手ウイングへの真正面からの突き刺さるタックルだと思った。
4)試合を決めたのは、西橋選手のシンビンだったと思う。早稲田は相手にまけたのでなく、自分たちの至らなさに負けたのだと思う。力のある選手の個人プレーで勝つチームではなく、鋭いタックルと素早い集散と確実なスキルをもつ11人が組織的な戦術で勝つチームになってほしいと思う。
来年東福岡高校 FBの藤田慶和選手がトップアスリート推薦で入部すると言う。それはとても嬉しいことだが、しかし彼の入部と早稲田のチームとしての勝利とは違うということを今日の試合が示していると思う。
試合を終えて早稲田ベンチに戻ってきた選手のなかで、泣きじゃくる小柄な選手を見た。原田選手である。こみ上げる悔しさをだれ構うことなく表す選手のこの姿に早稲田ラグビーの再生を期待したいと思った。
込み上げる悔し涙を拭うことなくピッチを後にする原田選手
まさかの敗戦に悔しさで歪む山下主将
他の選手が引き上げてもスタッフとピッチに佇む井口選手
「君よハシレ!」春口監督の哲学がまだ生きていた!
尚この記事は早稲田大学ラグビー蹴球部公式サイト:http://www.wasedarugby.com/にトラックバックしています。
試合終了後、バックスタンドに挨拶するフィフティーン
試合は、早稲田が開始早々から落ち着いたプレーでボールキープし、関東陣で3回のPKを得て、2つのPGで6:0とリードする展開だったが、関東BKの高い位置での鋭いタックルで早稲田のゲインを許さない防御線を突破できずにトライが奪えない。関東はしっかりとした防御態勢から正確なキックで陣地をゲインし、5メートルラインのモールから持ち出されポスト下にトライされ、逆転を許す。その後も関東BKのボール廻しに「合わせるだけの防御」を繰り返し、簡単に左右の両隅にきれいに連続トライされて難しいコンバージョンも決められ21:6で前半を折り返した。
後半は、辻監督の意図が明確なゲームで始まる。前半関東がやっていた高い位置のタックルを意図した早い出足で関東を圧倒し、早稲田らしい展開となった。PKを得てPGを決め、追撃を開始する。早稲田は7分モールサイドから抜け出しゴール下にトライ、その直後にキックパスから駆け抜けてトライを重ね、21:21の同点に追いついた。しかし後半20分過ぎに西橋選手(SH)が危険なタックルとの認定をうけ、10分間のシンビン退場となった。劣勢の中を頑張ったが、27分右スクラムモールサイドから持ち出されてトライされ、28:21とリードを許す。36分キックパスでトライを奪うもコンバージョンに失敗しその数分後に試合終了のホーンが鳴り万事休すの敗戦となった。
試合を振り替えて、いくつか、感じたことを書き留めておきたい。
1)早稲田は、関東学院の「対早稲田戦への思い」を受け止めていなかったと思う。関東に「早稲田戦」に起死回生を狙う執念を感じた。早稲田は、「勝ちに」いくこと、つまり「勝てる」との判断から、安易な方法を選んだ。
2)それは、最初からPGを狙うショットを選択したこと、ボールを廻さずハイパントを多用したこと、相手に対する正面からのタックルをしなかったこと、簡単に相手に抜かれるゲインを許したことなどに現れたと思う。
3)後半のロッカールームでの監督とキャプテンからの指示は明確だったと思う。「ゲインではなく、タックルを!」「合わせるのでなく、対面を倒すのだと」。高いポジションで相手を捉え、確実に仕留めること。この象徴的なシーンが、中づる選手(14)の相手ウイングへの真正面からの突き刺さるタックルだと思った。
4)試合を決めたのは、西橋選手のシンビンだったと思う。早稲田は相手にまけたのでなく、自分たちの至らなさに負けたのだと思う。力のある選手の個人プレーで勝つチームではなく、鋭いタックルと素早い集散と確実なスキルをもつ11人が組織的な戦術で勝つチームになってほしいと思う。
来年東福岡高校 FBの藤田慶和選手がトップアスリート推薦で入部すると言う。それはとても嬉しいことだが、しかし彼の入部と早稲田のチームとしての勝利とは違うということを今日の試合が示していると思う。
試合を終えて早稲田ベンチに戻ってきた選手のなかで、泣きじゃくる小柄な選手を見た。原田選手である。こみ上げる悔しさをだれ構うことなく表す選手のこの姿に早稲田ラグビーの再生を期待したいと思った。
込み上げる悔し涙を拭うことなくピッチを後にする原田選手
まさかの敗戦に悔しさで歪む山下主将
他の選手が引き上げてもスタッフとピッチに佇む井口選手
「君よハシレ!」春口監督の哲学がまだ生きていた!
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by inmylife-after60
| 2011-12-25 18:58
| ラグビー/サッカー観戦記
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