2012年5月21日金環日食を撮影！

　今日5月21日は金環日食の一眼レフ撮影のため、午前4時40分起床。日の出（4時30分）は過ぎており、十分に明るいが、太陽は姿を見せてくれず、僅かにその所在を示すだけである。どんな形であれ、今日はどうしても姿を現してほしいと願いながら、日課の4キロのランニングを完走してから、撮影の準備に入った。

　ランニングから帰宅後、風呂を浴びて着替え、七つ道具を引っ提げて、6時丁度に自宅前の公園の小山の上に設えた東屋に向かう。まだ誰もいない。この間、予備撮影をしてきた定位置に三脚を固定して、Iphone 無料アプリ「金環アプリ2012」で位置、特に高度の点検を行う。しかし太陽は分厚い雲の一団に遮られて捉えることができない。ぼちぼち子供達と初老夫婦が集まってきた。

初老夫婦は、日食用サングラスが売り切れて買えなかったとのこと、自分は、ファインダーから観測できるので、自分のサングラスを貸してあげることにした。替わりに老夫婦からはクッキーの差し入れがあり、頂くことにした。

　6時半過ぎに太陽がようやくその姿を現した。直ちにカメラを向けて、太陽を捉えて、撮影を開始した。しかし、リモート撮影でファインダーを離れた隙に雲に隠れてファインダーから太陽の姿が見えなくなってしまった。その後何度も、太陽の位置と高度に合わせるも、ファインダーは太陽を捉えることができずに、周辺の子供達の歓声が上げる度に、太陽をレンズに捉えられない焦燥感だけが過ぎていく。

　天体撮影はファインダーに目的の天体をいかに捉えるが大前提であり、しかも固定された三脚で撮影しないと、手振れでまともな写真にならない。また捉えても露出とピントが合わないとこれまた写真にならない。なかなか一筋縄ではいかないのだ。

　今回は雲に隠れる度にファインダーから姿を消す太陽を追尾するのがとても大変だった。赤道儀があればという思いだが、ここは何としても手動で捕捉する以外にない。もしかしたら、このまま捉えられずに帰宅するはめになるかもしれないと一瞬ぞっとしたが、なんと最大の食となる7時34分の直前にやっと太陽を捉え、待望の金環日食を撮影することができた。
　冷や汗ものの金環日食撮影だった。
　
　
　撮影機器環境は以下の通り。
カメラ：OLYMPUS E-420
望遠レンズ：ZUIKO DIGITAL　ED 70-300mm F4.0-5.6
三脚：Velban Sherpa 535
Filter: Syumitto オリジナル太陽撮影用NDフィルター（58mm）