2013年 01月 03日
2013.1.2ラグビー大学選手権準決勝対帝京戦観戦記 |
元旦二日は、毎年ラグビー大学選手権準決勝が国立競技場で開催される。今年の早稲田は対抗戦で三敗を喫し、その順位は29年振りの4位だった。今年から大学選手権出場校の対戦方式がこれまでのトーナメント方式から4プールの優勝チームが準決勝に進む総当たり制に変更された。早稲田は天理大、流通経済大、大坂体育大の予選B組を勝ち抜いて、この日準決勝の試合に臨むこととなった。
準決勝の対戦相手は各プールを勝ち抜いた4校による抽選で決せられることとなり、早稲田は史上初の大学選手権4連覇を狙う最強チーム帝京大と闘うこととなった。
今年は、関東大学ラグビー対抗戦の順位からみて元旦二日を国立競技場で迎えることがだきないと思っていたが、関西リーグの覇者:天理大を始め、流通経済大を破り、ここ国立競技場の準決勝に駒を進めることとなり、とても嬉しく、選手、コーチ、関係者に感謝したいという思いである。
試合は、残念ながら10対38の完敗だった。試合をさせてもらったのは、風上を選択した前半の18分までだった。これ以降早稲田はほとんど自陣での防御に追われるか、相手陣での早稲田らしい展開ラグビーをすることができずに、トライを奪うことができなかった。風下となった後半は、マイボールを支配できずにHBの狙う単独ゲインが禍となり、潰されて逆にターンオーバーされて大きなゲインを許したり、また自陣からのBKのラインパスルートを二度にわたりインターセプトされ、トライを許す結果となり、後半は完封されるという結果に終わった。
これで今年の早稲田ラグビー上田組のシーズンは終わった。大学ラグビーは毎年新しい新入生を迎えて戦力的な浮沈を来すことになるが、早稲田ラグビー蹴球部に入部する選手は高校ラグビーで鍛え抜かれた選手の入部もすくなくない。しかしこの4年間で早稲田ラグビーはトップチームとの相対的な「差」が縮まるどころか、広がる印象を拭い去れない。この「差」がどこから生まれるのかを明確に意識しないと、来年も王座を奪還することができないのではと危惧してしまう。杞憂に終わればと思うが、打開の道を探ってほしいと切に思う。
身体的な接触を前提とするスポーツは、私は究極的に「格闘技」だと思っている。ラグビーはまさに集団的格闘スポーツだと思う。
年末のTV特番で、防衛大学校の伝統競技「棒倒し」大会の放映をみてこれも集団的な格闘技の一つだと思った。
早稲田ラグビーは、その伝統として、「重量」の差をいかにして「加速度」で打ち破るのかを意識した戦略ラグビーを志向し、その固有な地位を占めてきたと思う。
帝京大戦を観戦して、早稲田が最も欠けていたことは「タックルに相手を突き刺す加速度がない」ことだと思った。ボールのパスルートに的確に読み込んだ津刺さるタックルができないと、セットプレイのすべての場面で優位なチームさえ、実は観衆から賞賛を浴びることがないスポーツがラグビーなのだと思う。
早稲田ラグビーらしさの復活をめざす来季のチームづくりに期待したい。
準決勝の対戦相手は各プールを勝ち抜いた4校による抽選で決せられることとなり、早稲田は史上初の大学選手権4連覇を狙う最強チーム帝京大と闘うこととなった。
今年は、関東大学ラグビー対抗戦の順位からみて元旦二日を国立競技場で迎えることがだきないと思っていたが、関西リーグの覇者:天理大を始め、流通経済大を破り、ここ国立競技場の準決勝に駒を進めることとなり、とても嬉しく、選手、コーチ、関係者に感謝したいという思いである。
試合は、残念ながら10対38の完敗だった。試合をさせてもらったのは、風上を選択した前半の18分までだった。これ以降早稲田はほとんど自陣での防御に追われるか、相手陣での早稲田らしい展開ラグビーをすることができずに、トライを奪うことができなかった。風下となった後半は、マイボールを支配できずにHBの狙う単独ゲインが禍となり、潰されて逆にターンオーバーされて大きなゲインを許したり、また自陣からのBKのラインパスルートを二度にわたりインターセプトされ、トライを許す結果となり、後半は完封されるという結果に終わった。
これで今年の早稲田ラグビー上田組のシーズンは終わった。大学ラグビーは毎年新しい新入生を迎えて戦力的な浮沈を来すことになるが、早稲田ラグビー蹴球部に入部する選手は高校ラグビーで鍛え抜かれた選手の入部もすくなくない。しかしこの4年間で早稲田ラグビーはトップチームとの相対的な「差」が縮まるどころか、広がる印象を拭い去れない。この「差」がどこから生まれるのかを明確に意識しないと、来年も王座を奪還することができないのではと危惧してしまう。杞憂に終わればと思うが、打開の道を探ってほしいと切に思う。
身体的な接触を前提とするスポーツは、私は究極的に「格闘技」だと思っている。ラグビーはまさに集団的格闘スポーツだと思う。
年末のTV特番で、防衛大学校の伝統競技「棒倒し」大会の放映をみてこれも集団的な格闘技の一つだと思った。
早稲田ラグビーは、その伝統として、「重量」の差をいかにして「加速度」で打ち破るのかを意識した戦略ラグビーを志向し、その固有な地位を占めてきたと思う。
帝京大戦を観戦して、早稲田が最も欠けていたことは「タックルに相手を突き刺す加速度がない」ことだと思った。ボールのパスルートに的確に読み込んだ津刺さるタックルができないと、セットプレイのすべての場面で優位なチームさえ、実は観衆から賞賛を浴びることがないスポーツがラグビーなのだと思う。
早稲田ラグビーらしさの復活をめざす来季のチームづくりに期待したい。
by inmylife-after60
| 2013-01-03 18:35
| ラグビー/サッカー観戦記
|
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Comments(2)
Commented
by
hyororo
at 2013-01-05 04:50
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家族を連れて応援に行ってましたが、残念でした。ここ数年「勝ち」への拘りが毎年薄れてゆくように感じています。上洛上京物語さんと同様の危惧があります。頑張ってほしいものです。
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Commented
by
inmylife-after60 at 2013-01-05 20:06
hyororoさんへ
コメントありがとうございます。
帝京との関係だけでなくこの数年でいえば、筑波との差も歴然としてきましたね。
ラグビー優等生は、激しいコンタクトを避けて楽な勝ち方を覚えてしまい、一対一の勝負の場面に対する心構え、身を捨てるという覚悟までを意識していないのかもしれませんね。だとするとこれはコーチではなくマインドというレベルになりますね。私はすべてマインドに収斂されるのは好きではないので、個々の選手が一対一で示せる強みを形としてもつことが重要なのではないかと思っています。
来期に期待したいです。私たちはひたすら応援するしかないですね。
コメントありがとうございます。
帝京との関係だけでなくこの数年でいえば、筑波との差も歴然としてきましたね。
ラグビー優等生は、激しいコンタクトを避けて楽な勝ち方を覚えてしまい、一対一の勝負の場面に対する心構え、身を捨てるという覚悟までを意識していないのかもしれませんね。だとするとこれはコーチではなくマインドというレベルになりますね。私はすべてマインドに収斂されるのは好きではないので、個々の選手が一対一で示せる強みを形としてもつことが重要なのではないかと思っています。
来期に期待したいです。私たちはひたすら応援するしかないですね。