小型船舶1級免許試験受験体験記(2013年3月20日) |
試験構成は、視力と色弱検査の身体能力と学科と実技の3部構成である。
学科講習が2日、実技講習は1日という短期間で、本日免許試験が行われた。
試験は、一般科目50 問(2級免許:学科I)と上級科目14 問(1級免許:学科II)と30分程度の実技試験で構成されており、9時から身体試験と学科試験を夢の島マリーナで、13時10分より実技試験が行われた。1級学科試験は上級科目を含む2時間20分で行われた。
以下受験体験記である。
朝9時集合の学科試験会場の夢の島マリーナには、2級受験の方を含めて、20名前後の方が、試験に臨んだ。女性は4名ほどで、男性の若い方が多い。最年長は私みたいなようだ。
試験は、視力と色弱検査を終えて、9時40分から2級免許学科試験が始まった。学科試験は、1級と2級の共通な学科Iと1級のみが受験する学科IIの2つで実施される。1級受験者は、最初に2級受験者と同じ学科Iを受験して、その後に学科IIを受験するという理解であつた。
しかし、2級試験の終了時刻である10時50分までは、学科IIはしてはいけないと思っていたので、2級問題を最初から点検して、間違いはないかどうかを点検していたが、11 時なっても、何の指示もないので、「学科II」をやっていいのかを試験官に聴いたら、「もちろんやっていいです」という。
たしかに試験問題は最初に配布されていたので、いつでもやっていいという理解であれば、海図を利用した航海計算問題のある「学科II」をやり始めてもよかったということになる。
学科IIの終了時刻まで60分しかない。これは大変なミステークを犯してしまったととても動揺した。少なくとも15分はロスしたと思わずにはいられなかった。
海図を使用する三角定規とディバイダーを使って距離と角度(方位)をもとめる最初の計算問題3問は、パスして文章問題から取りかかり、即答できない問題2問を飛ばして、14問中9問を先に回答した。すでに11時15分になっていた。計算問題を各15分たっぷり使い解くことにした。なんとか3つの海図問題を解き終えて、時計をみたら、11時45分だった。迷いあぐねた2問をなんとか12時迄におえて、終了となった。
本当は時間があれば、海図問題を再点検するつもりだったが、自分のミスで、かわなかった。しかし、時間切れになることがなかったことがせめてもの幸運であったと言わなければならない。
学科試験を終えて、直ちに13時10分から行われる実技試験会場の浦安マリーナに向かう。自分は3組目の2番手であることがわかり、これはラッキーだと思った。先頭の方の実技をみて、我が振りを直すことができると思ったからである。
浦安マリーナに到着して、食事もそこそこに、直ちにクリート(船を止める取っ手みたいなもの)のある桟橋に向かった。30秒以内でボートを係留する作業は、「クリート止め」という一時桟橋係留用の結び方をしなければならないのだが、まだ完全にマスターしていなかったからである。
なんども3日前に先生から教わったやり方でやろうとしたが、うまくいかない。仕方なく教本を持ち出して、結び方をみて、自分のいちばん結びやすい方でやることにした。居直りである。要は結果として「クリート止め」ができればいいのだと。なんとか30分位かけて、オリジナル結び方でなんとかできるようになった。ダメであれば、諦めるしかない。
14時20分。とうとう実技試験の順番が巡ってきた。とても自信の持てる状態ではない。なにしろ3日前に始めて動力船ボートの運転席に立ち海上で9メートル4トンの船を操船したわけだから、とても不安である。「クリート止め」以外に不安は3つあった。一つはロープワークである。6つの結び方から一つがテストされるという。私は、「もやい結び」以外はまったく出来なかった。しかもその結び方も学科教習から一緒だった女性から教わったものであり、まだ心許ないものだった。これ以外を指定されても「すみません。できません」と降参するつもりだった。
あとの二つは、「後進(バック)」と「接岸係留」だった。
案の定、「後進」は蛇行を繰り返して、試験官から「もういいですよ」といわれて終了し、「接岸」は、試験官に助けられてやっと接岸するという有様だった。この二つ以外は、なんとかクリアしたが、とても情けない結果になってしまった。一緒に同船して実技試験を受けた男性も、みやい結びを教えて頂いた女性も、実技試験を終えてから聴くとやはり「後進」と「接岸」と「人命救助」が難関だったようだ。
自転車を乗れるまでにどれ程転び膝と脚に血を流したかを思えば、できないで当然だと慰めるしかなかった。
しかし実技試験で一番幸運だったのは、指名されたロープワークがなんと一つしかできない「もやい結び」だったことである。もし合格したら教えてくれた女性に感謝しなければならないと思った。
実技試験を終えて、掲示された学科試験の「正解一覧」をみて、自己採点をしてみた。
一般試験問題は50問中、44問の正解、また上級問題は14問中12問だった。正答率が65%であれば合格なので、学科試験はなんとクリアすることができたと思う。
試験合格発表は3月28日10時という。なんとか合格できればと思う。